- 歌の意味
- 年が経っても、音羽川の底を流れる水のように、心の底の思いを口に出して言うまい。
- 鑑賞
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恋歌 466
詞書は前の歌に続き「名所の恋の心をよめる」
年月が経っても、音羽川の水面の下を流れる水のように、心の奥の思いを決して表に出すまいと、忍ぶ恋の決意を詠んだ歌である。
初句「年ふとも」は、年月が経ってもの意である。
二句「おとにはたてじ」は、音には立てまい、すなわち口に出して言うまいの意で、「じ」は打消の意志である。ここで句切れとなる。
三句「音羽川」は、山城国の音羽川で、「音」と音を重ねている。本巻の第四百六十首の「おと羽の滝」と同じ地名である。
四句「下ゆく水の」は、水面の下を流れる水のようにの意で、「下」を重ねて結句を導く。
結句「したのおもひを」は、心の底の思いをの意で、倒置によって二句の目的語を最後に置いている。
したのおもひ:心の中に秘めた思い
- 作者
- 源実朝
- 出典
- 金槐和歌集
- 前の歌
- み熊野の浦の浜木綿言はずとも 思ふ心の数を知らなむ
- 次の歌
- 富士の嶺の煙も空に立つものを などかおもひの下に燃ゆらむ