- 歌の意味
- 芦屋の灘で塩を焼く海人が私なのだろうか。夜通しくすぶるように思い悩んでいるのだろう。
- 鑑賞
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恋歌 469
詞書は前の歌に続き「名所の恋の心をよめる」
芦屋の灘で夜通し塩を焼く海人の煙がくすぶるように、自分も一晩中思いにくすぶって悩んでいると、海人の身に自分を重ねた歌である。
初句「あしのやの」は、摂津国の歌枕の芦屋のの意である。
二句「なだの塩やき」は、灘で塩を焼く海人の意である。
三句「我なれや」の「や」は疑問で、私であるからだろうかの意となる。ここで句切れとなる。
四句「よるはすがらに」は、夜通しの意である。
結句「くゆりわぶらむ」は、くすぶって思い悩んでいるのだろうの意で、本巻の第四百三十五首の結句の「くゆりわぶ」と同じ語である。前歌の雪から再び煙と火の景へ戻っている。
しほやき:塩を焼く人
すがら:始めから終わりまで、通して
くゆる:煙がくすぶる、思い悩む
- 作者
- 源実朝
- 出典
- 金槐和歌集
- 前の歌
- 白山のふりて積もれる雪なれば 下こそ消ゆれ上はつれなし
- 次の歌
- 伊勢島や一志の海人の捨て衣 逢ふことなみに朽ちや果てなむ