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わが恋は加古の渡りの綱手縄
たゆたふ心やむ時もなし

歌の意味
私の恋は、加古の渡し場の綱手縄が揺れ動くように、揺れ動く心のやむときもない。
鑑賞
恋歌 485

詞書は前の歌に続き「名所の恋の心をよめる」
 加古の渡し場で舟を引く綱手縄が絶えず揺れ動くように、自分の恋する心も揺れ動いてやむときがないと詠んだ歌である。前歌の「たゆたふ」を受けている。

 初句「わが恋は」は、私の恋はの意である。
 二句「かこのわたりの」は、播磨国の加古の渡し場のの意である。
 三句「綱手縄」は、舟を岸から引く綱の意で、揺れ動くことから「たゆたふ」を導く。
 四句「たゆたふ心」は、揺れ動いて定まらない心の意で、前歌の四句の「たゆたふ」と同じ語である。
 結句「やむときもなし」は、やむときもないの意である。

つなでなは:舟を引く綱
わたり:渡し場
作者
源実朝
出典
金槐和歌集
前の歌
田子の浦の荒磯の玉藻波の上に 浮きてたゆたふ恋もするかな
次の歌
思ひ絶えわびにしものを今さらに 野中の水の我を頼むる