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男山神にぞ幣を手向けつる
八百万代も君がまにまに

歌の意味
男山の八幡の神に幣を捧げた。八百万代までも、わが君の御心のままにと。
鑑賞
雑歌 618

詞書は前の歌に続き「神祇の歌の中に」
 男山の石清水八幡宮の神に幣を捧げ、八百万代の後までも主君の御心のままに世が栄えるようにと祈った歌である。賀茂真淵はこの歌に評価の印を付けている。
 類従本では賀の部に収められている。

 初句「男山」は、山城国の男山で、石清水八幡宮のある山である。
 二句「神にぞぬさを」は、神にこそ幣をの意で、「ぞ」は係助詞で三句の「つる」と連体形で結ぶ。
 三句「手向けつる」は、捧げたの意で、三句切れである。
 四句「八百萬代も」は、限りなく長い年月までもの意で、前歌の「八百万」の神々の数を、年月の長さに転じている。
 結句「君がまにまに」は、主君の思いのままにの意である。

ぬさ:神に捧げる幣帛
たむく:神仏に供え物を捧げる
まにまに:成り行きや意向に従って
作者
源実朝
出典
金槐和歌集
前の歌
八百万四方の神たち集まれり 高天の原に千木高くして
次の歌
八幡山小高き松の種しあれば 千年の後も絶えじとぞ思ふ