- 歌の意味
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物思いにふけって眺めていると、吹く風が涼しい。三輪山の杉の梢から出てくる月の光よ。
- 鑑賞
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雑歌 631
詞書「社頭夏月」
夏の夜、三輪の社のあたりで物思いにふけって眺めていると、風が涼しく吹き、三輪山の神杉の梢から月が昇ってくると詠んだ歌である。夏の夜の涼しさと、神の山の月の清らかさを描いている。
類従本では「一本及印本所載歌」の部に収められている。賀茂真淵は「ながむ」とは、心に思うことがあって黙って物を見つめていることをいい、ただ見ることではないと評している。
初句「ながむれば」は、物思いにふけって眺めているとの意である。
二句「吹く風凉し」は、吹く風が涼しいの意で、二句切れである。夏の暑さの中の涼しさを詠む。
三句「三輪の山」は、大和国の三輪山で、山そのものを神体とする大神神社の神の山である。
四句「杉のこずゑを」は、杉の梢からの意で、三輪の杉は神木として名高い。次歌の第六百三十二首でも三輪の杉が詠まれている。
結句「出づる月かげ」は、出てくる月の光の意で、体言止めである。
ながむ:物思いにふけってじっと見つめる
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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玉津島和歌の松原夢にだに まだ見ぬ月に千鳥鳴くなり
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今作る三輪の祝が杉社 すぎにしことは問はずともよし