今作る三輪の祝が杉社
すぎにしことは問はずともよし
- 歌の意味
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今新しく造る三輪の神官の杉の社のように、過ぎてしまったことは問わなくてもよい。
- 鑑賞
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雑歌 632
詞書「三輪社を」
三輪の社を詠んだ歌である。三輪の神官が今新しく造る杉の社の「杉」から、「過ぎにしこと」を導き、過ぎ去ったことはもう問わなくてもよいと詠んでいる。新しく造られる社に、過去にとらわれない新たな始まりを重ねている。賀茂真淵はこの歌に評価の印を付けている。
類従本では神祇の部に収められている。
初句「今つくる」は、今新しく造るの意である。
二句「三輪の祝部が」は、三輪の社の神官がの意である。前歌の三輪山を受けている。
三句「杉社」は、杉の木立のある社の意で、ここまでが「すぎ」を導く序詞である。
四句「すぎにしことは」は、過ぎてしまったことはの意で、三句の「杉」と同音で続けている。
結句「問はずともよし」は、問わなくてもよいの意である。初句の「今」と四句の「すぎにし」とが対をなしている。
はふり:神に仕える神職
すぎやしろ:杉の木立に囲まれた社
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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眺むれば吹く風涼し三輪の山 杉の梢を出づる月影
- 次の歌
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年積もるこしの白山知らずとも 頭の雪をあはれとは見よ