塔を組み堂を造るも人嘆き
懺悔にまさる功徳やはある
- 歌の意味
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塔を組み立て堂を造るのも人々の嘆きとなる。懺悔にまさる功徳などあるだろうか。
- 鑑賞
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雑歌 648
詞書「懺悔歌」
懺悔を題とした歌である。功徳を積むために塔を建て堂を造っても、それは労役に駆り出される人々の嘆きとなる。それよりも自らの罪を悔い改める懺悔にまさる功徳はないと詠んでいる。民を思いやる為政者としての実朝の心が表れた一首として知られる。
定家所伝本では三句の表記を異にする。
初句「塔をくみ」は、塔を組み立てての意である。
二句「堂をつくるも」は、堂を造るのもの意である。
三句「人なげき」は、人々の嘆きとなるの意で、三句切れである。造営の労役に苦しむ人々の嘆きをいう。
四句「懺悔にまさる」は、懺悔にまさるの意である。前歌の「功徳」の題を受け、形ある造営と心の懺悔とを対比している。
結句「功徳やはある」は、功徳などあるだろうかの意で、「やは」は反語である。
さんげ:犯した罪を悔い改めて告白すること、懺悔
くどく:善い行いによって得られる果報、功徳
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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大日の種子より出でて三昧耶形 三昧耶形また尊形となる
- 次の歌
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炎のみ虚空に満てる阿鼻地獄 行方もなしと言ふもはかなし