- 歌の意味
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行く末の千年をこめて春霞が立ちこめる立田の山に、松風が吹いている。
- 鑑賞
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雑歌 658
詞書は前の歌に続き「寄松祝といふ事を」
行く末の千年をも包みこむように春霞が立ちこめる立田山に、松風が吹いていると詠んだ歌である。春霞と松風によって、のどかで長く続く御代を描いている。
類従本では「一本及印本所載歌」の部に収められている。
初句「行末の」は、将来のの意で、前の第六百五十六首の初句「行末も」と通じる。
二句「千とせをこめて」は、千年を包みこめての意で、「こめ」は霞が立ちこめるの縁である。前歌の「こもれる」と同じ語を用いている。
三句「春霞」は、春に立つ霞の意である。
四句「たつたの山に」は、大和国の立田山にの意で、「たつ」に霞が「立つ」と地名の「立田」を掛ける。
結句「松風ぞ吹く」は、松風が吹いているの意で、「ぞ」は係助詞で「吹く」と連体形で結ぶ。次歌の第六百五十九首の結句「春風ぞ吹く」と対をなしている。
たつ:霞が立つ意と、地名の立田を掛ける
たつたのやま:大和国の立田山、歌枕
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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住の江に生ふてふ松の枝しげみ 葉ごとに千代の数ぞ籠もれる
- 次の歌
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くらゐ山小高くならむ松にのみ 八百万代と春風ぞ吹く