玉垂れの小瓶に挿せる梅の花
万代経べきかざしなりけり
- 歌の意味
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小瓶に挿した梅の花は、万代を経るであろう長寿の髪飾りであることだ。
- 鑑賞
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雑歌 666
詞書「梅花を瓶に挿せるを詠める」
梅の花を瓶に挿してあるのを見て詠んだ歌である。小瓶に挿した梅の花は、万代も続く長寿を祝う髪飾りであると見立て、ことほいでいる。
類従本では「梅の花をかめにさせるをみてよめる」とあって賀の部に収める。賀茂真淵は、万葉集に「玉垂れの小簾」と書いて「をす」と読む例があり、この「玉だれのこがめ」も本来は「をがめ」であったのを後に誤って「こがめ」と書いたものであると評している。
初句「玉だれの」は、玉を緒に通して垂らしたものの意で、「を」にかかる枕詞である。
二句「こがめにさせる」は、小瓶に挿したの意である。
三句「梅の花」は、梅の花の意で、三句切れである。
四句「萬代ふべき」は、万代を経るであろうの意である。
結句「かざしなりけり」は、髪飾りであることだの意で、花を髪に挿して長寿を祝う風習をふまえている。「けり」は気づきの詠嘆である。
たまだれの:を、にかかる枕詞
かざし:髪や冠に挿す花や枝、髪飾り
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
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岩に生す苔の緑の深き色を 幾千代までと誰か染めけむ
- 次の歌
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宿にある桜の花は咲きにけり 千年の春も常かくし見む