黒木もて君が造れる宿なれば
万代経とも古りずもありなむ
- 歌の意味
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黒木を用いてわが君が造られた宮であるから、万代を経ても古びることはないだろう。
- 鑑賞
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雑歌 674
詞書「大嘗会の年の歌に」
大嘗会の行われた年に詠んだ歌である。皮のついたままの黒木で君が造られた大嘗宮であるから、万代を経ても古びることはないだろうと、天皇の即位の祭りをことほいでいる。賀茂真淵はこの歌に評価の印を付けている。
類従本では賀の部に「大嘗会の年の歌」と題して収める。底本の結句は「有なむ」とある。万葉集の太上天皇の「はだすすき尾花逆葺き黒木もち造れる室は万代までに」をふまえる。
初句「黒木もて」は、皮のついたままの木を用いての意で、大嘗宮は黒木で造る習わしであった。
二句「君がつくれる」は、わが君が造られたの意である。
三句「宿なれば」は、宮であるからの意である。
四句「萬代ふとも」は、万代を経てもの意である。
結句「ふりずもありなむ」は、古びずにあるだろうの意である。次歌の第六百七十五首でも黒木の宮が「ふりずして」と詠まれ、二首が対をなしている。
くろき:皮のついたままの木材
だいじやうゑ:天皇が即位後に初めて行う新嘗祭、大嘗会
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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宮柱太敷き立てて万代に 今ぞ栄えむ鎌倉の里
- 次の歌
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今造る黒木の諸屋古りずして 君は通はむ万代までに