ひむがしの国にわが居れば朝日さす
藐姑射の山の陰となりにき
- 歌の意味
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東国に私がいるので、朝日の射す藐姑射の山、すなわち上皇の御所の陰となって、お守りする身となったのだ。
- 鑑賞
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雑歌 678
詞書は前の歌に続き「太上天皇御書下し預かりし時の歌」
東国の鎌倉にいる自分は、朝日の射す東の地にあって、藐姑射の山すなわち上皇の御所を守る陰となったのだと詠んだ歌である。上皇を仙人の住む藐姑射の山にたとえ、東国から上皇をお守りする自らの立場を誇りをもって詠んでいる。
類従本では二句を「我をれば」とする。
初句「ひむがしの」は、東のの意である。
二句「國にわがをれば」は、国に私がいるのでの意で、八音の字余りである。
三句「朝日さす」は、朝日が射すの意で、東の国のさまを示す。
四句「藐姑射の山の」は、仙人の住む藐姑射の山のの意で、上皇の御所の唐名である。
結句「かげとなりにき」は、陰となったのだの意で、「かげ」に守りの意を込めている。前の二首の忠誠の誓いを受け、東国から上皇を守る自らの立場を述べて一連を結んでいる。
はこや:仙人の住む神話上の山、上皇の御所の唐名
かげ:物陰、また守りや庇護
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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山は裂け海は浅せなむ世なりとも 君に二心われあらめやも
- 次の歌
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われ幾そ見し世の事を思ひ出でつ 明くるほどなき夜の寝覚めに