年経れば老い倒れて朽ちぬべき
身は住の江の松ならなくに
- 歌の意味
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年を経れば老い衰えて朽ちてしまうに違いないこの身は、住の江の松ではないのに。
- 鑑賞
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雑歌 689
詞書は前の歌に続き「屏風の歌」
年を経ても朽ちない住の江の松とは違い、人の身は年を重ねれば老い倒れて朽ちてしまうものだと詠んだ歌である。前歌まで長寿の象徴として詠んできた松を逆に用い、それと比べることで人の身のはかなさを浮かび上がらせている。
類従本では二句の表記を異にする。
初句「年ふれば」は、年を経ればの意である。
二句「老いたふれて」は、老い衰え倒れての意で、六音の字余りである。
三句「朽ちぬべき」は、朽ちてしまうに違いないの意である。
四句「身は住の江の」は、この身は住の江のの意である。
結句「松ならなくに」は、松ではないのにの意で、「なくに」は逆接の詠嘆である。前歌の老いても立ち続ける浜松と、老いて朽ちる人の身とが対をなしている。
おいたふる:年老いて衰え倒れる
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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豊国の企救の浜松老いにけり 知らず幾世の年か経にけむ
- 次の歌
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おのづから我を尋ぬる人もあらば 野中の松よ見きと語るな