難波潟うきふししげき葦の葉に
置きたる露のあはれ世の中
- 歌の意味
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難波潟の、節の多い葦の葉に置いた露のように、つらいことの多い、はかないこの世の中よ。
- 鑑賞
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雑歌 707
詞書は底本の表示から判読できない
難波潟の、節の多い葦の葉に置いた露のように、つらい節目の多い世の中は、はかなくあわれなものだと詠んだ歌である。葦の節に人の世の憂き節を、葉の上の露に命のはかなさを重ねている。
初句「難波がた」は、摂津国の歌枕の難波潟の意で、葦の名所である。
二句「うきふししげき」は、節の多いの意で、「うき」に水に「浮き」と「憂き」を、「ふし」に葦の「節」と人生の「節」を掛ける。
三句「あしの葉に」は、葦の葉にの意である。
四句「おきたる露の」は、置いた露のの意で、はかないものの象徴である。
結句「あはれ世の中」は、ああ、世の中よの意で、体言止めである。前の第七百四首、第七百五首の「あはれいつまで」と同じく「あはれ」の嘆きで結んでいる。
うき:水に浮く意と、つらい意の憂きを掛ける
ふし:葦の節の意と、事柄の折節の意を掛ける
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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いにしへの朽木の桜春ごとに あはれ昔と思ふかひなし
- 次の歌
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かくてのみありてはかなき世の中を 憂しとや言はむあはれとや言はむ