朝まだき吹きくる風にまかすれば
かたよりしけり青柳の糸
- 歌の意味
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早朝に吹いてくる風にまかせているので、一方へ片寄るように縒られている青柳の糸であるよ。
- 鑑賞
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巻第一 春歌 24
早朝の風に吹かれ、一方へなびく青柳の枝を詠んだ歌である。前歌の白河院の御製と同じ「かたより」の語を用い、柳の枝を縒った糸に見立てる趣向を受け継いでいる。
作者の「公実」は、藤原実季の子で権大納言に至った藤原公実である。春宮大夫を兼ねた。堀河天皇の時代の歌壇で活躍した歌人である。
初句「朝まだき」は夜が明けきらない早朝の意である。
二句「吹きくる風に」と、前歌の第二十三首と同じく風に吹かれる柳を詠む。
三句「まかすれば」は身をまかせているのでの意で、柳が風のままになびくさまをいう。
四句「かたよりしけり」の「かたより」は前歌と同じく、片寄る意と糸を縒る意とを掛けた掛詞で、「しけり」はそのようにしたことだの意である。ここで句切れとなる四句切れである。
結句「青柳の糸」と体言止めで結び、新緑の柳の枝の姿を印象づけている。前歌が過ぎゆく春の感慨に及んだのに対し、本首は景そのものを描き切っている。
あさまだき:夜がまだ明けきらない早朝
かたより:一方に片寄る意と、糸を片方に縒る意を掛ける
- 作者
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藤原公実
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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風吹けば柳の糸のかたよりに なびくにつけて過ぐる春かな
- 次の歌
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風吹けば波のあや織る池水に 糸ひきそふる岸の青柳