吹く風も花のあたりは心せよ
今日をばつねの春とやは見る
- 歌の意味
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吹く風も花のあたりでは気をつけよ。今日という日を、いつもの春の日と同じに見てよいものか。
- 鑑賞
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巻第一 春歌 32
特別な日の花見の折に、風に向かって花のあたりでは気を配れと呼びかける歌である。今日はいつもの春とは違う晴れの日であるという意識が強く表れており、貴人の花見の席での詠と見られる。
作者の「仲正」は、源頼綱の子で源頼政の父にあたる源仲正である。武士でありながら歌人として知られた。
初句「吹く風も」の「も」は、人ばかりでなく風もの意を表す。
二句「花のあたりは」と、花の近くに限って注意を求める。
三句「心せよ」は気をつけよ、配慮せよの命令で、ここで句切れとなる三句切れである。
四句「今日をばつねの」の「つねの春」はいつもの春、ふだんの春の意である。
結句「春とやは見る」の「やは」は反語で、ふだんの春と見るだろうか、いや見はしないの意となる。
こころす:気をつける、配慮する
- 作者
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源仲正
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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白河の流れ久しき宿なれば 花のにほひものどけかりけり
- 次の歌
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よろづよのためしと見ゆる花の色を うつしとどめよ白河の水