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散らぬ間は花を友にて過ぎぬべし
春より後の知る人もがな

歌の意味
花が散らないうちは、花を友として過ごせるだろう。春が過ぎた後に親しくしてくれる人がいてほしいものだ。
鑑賞
巻第一 春歌 39

 花の咲いている間は花を友として過ごせるが、花の散った後の寂しさを慰めてくれる友がほしいと願う歌である。花を友とする孤独な暮らしを思わせ、春の後の寂しさを先取りしている。

 初句「散らぬ間は」は花が散らないうちはの意である。
 二句「花を友にて」は花を友としての意で、人の友のいない身の上を暗示している。
 三句「過ぎぬべし」はきっと過ごせるだろうの意で、ここで句切れとなる三句切れである。
 四句「春より後の」は春が過ぎた後のの意である。
 結句「知る人もがな」は親しく交わってくれる人がいてほしいの意で、「もがな」は願望の終助詞である。

しるひと:親しく交わる人、知人
出典
金葉和歌集
前の歌
この春はのどかににほへ桜花 枝さしかはす松のしるしに
次の歌
白雲にまがふ桜のこずゑにて 千歳の春を空に知るかな