- 歌の意味
- 白雲と見分けのつかない桜を尋ねて歩くうちに、分け入らなかった山はなかったことだ。
- 鑑賞
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巻第一 春歌 42
白雲と見まがう桜を探し求めて、あらゆる山に分け入ったと詠む歌である。白雲が山にかかるように、自分もすべての山にさしかかったという機知がある。
初句「白雲に」は本巻の第四十首と同じ初句で、桜を白雲に見立てる。
二句「まがふ桜を」も第四十首と同じ表現で、二首が近接して置かれている。
三句「尋ぬとて」は探し求めるとての意である。
四句「かからぬ山の」の「かからぬ」は白雲がかからない意と、人が山にさしかからない意とを掛けた掛詞である。
結句「なかりつるかな」はなかったことだの意で、あらゆる山を尋ねた労苦を詠嘆している。
かかる:白雲が山にかかる意と、山路にさしかかる意を掛ける
- 出典
- 金葉和歌集
- 前の歌
- よろづよに見るべき花の色なれど 今日のにほひはいつか忘れむ
- 次の歌
- よそにては岩越す滝と見ゆるかな 峰の桜や盛りなるらむ