- 歌の意味
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桜の花が咲いた時には、吉野山では、立ちのぼることもない峰の白雲が見える。
- 鑑賞
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巻第一 春歌 47
吉野山の桜が咲くと、峰に白雲がかかったように見えるが、それは立ちのぼることのない雲、すなわち桜であると詠む歌である。桜を白雲に見立てつつ、雲ならば立ちのぼるはずが動かないという点に着目した機知がある。
作者の「顕季」は、藤原隆経の子で修理大夫に至った藤原顕季である。母が白河天皇の乳母であったことから院の近臣として重んじられた。和歌の家である六条藤家の祖である。
初句「桜花」と主題を示す。
二句「咲きぬる時は」は咲いた時にはの意である。
三句「吉野山」は桜の名所として名高い大和国の歌枕で、本巻の第二十九首にも詠まれている。
四句「立ちものぼらぬ」は雲が立ちのぼることもないの意で、白雲の見立てが実は桜であることを示している。
結句「峰の白雲」と体言止めで結ぶ。第三十六首などと同じく、桜を白雲に見立てる趣向である。
しらくも:白い雲。ここでは桜の見立て
- 作者
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藤原顕季
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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峰つづきにほふ桜をしるべにて 知らぬ山路にかかりぬるかな
- 次の歌
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斧の柄は木のもとにてや朽ちなまし 春を限らぬ桜なりせば