水上に花や散るらむ山川の
ゐくひにいとどかかる白波
- 歌の意味
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川上で花が散っているのだろうか。山の川の杭にいっそう多くかかってくる白波よ。
- 鑑賞
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巻第一 春歌 62
山川の杭にかかる白波がいつもより多いのを見て、川上で花が散って流れてきているのだろうと推量した歌である。白波と散る花とを重ね、見えない川上の様子を思いやっている。本巻の第五十七首と同じく、川の景から上流の花を推量する構成である。
作者の「経信」は、源道方の子で大納言に至った源経信である。桂大納言と呼ばれた。晩年は大宰権帥として任地で没した。撰者源俊頼の父である。
初句「水上に」の「水上」は川の上流で、本巻の第四首にも用いられた語である。
二句「花や散るらむ」は花が散っているのだろうかの意で、ここで句切れとなる二句切れである。
三句「山川の」は山の中を流れる川で、本巻の第一首にも見える。
四句「ゐくひにいとど」の「ゐくひ」は川の中に打った杭で、「いとど」はいっそう、ますますの意である。
結句「かかる白波」と体言止めで結ぶ。白波に花びらが混じるさまを、白波の多さとして表している。
ゐくひ:川や池の中に打ち込んだ杭
みなかみ:川の上流
- 作者
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源経信
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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うらやましいかに吹けばか春風の 花を心にまかせそめけむ
- 次の歌
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水の面に散りつむ花を見る時ぞ はじめて風はうれしかりける