- 歌の意味
- 散りかかる様子は雪が降るような感じがして、それでも花には袖が濡れないのであった。
- 鑑賞
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巻第一 春歌 64
散りかかる桜の花びらを雪に見立てつつ、雪ならば袖が濡れるが花では濡れないと、見立ての違いに気づいた歌である。雪と花の見立ては本巻の第二首にも見えるが、本首は濡れるか否かという感触の違いに着目している。
初句「散りかかる」は本巻の第二十首と同じ初句で、散って降りかかるの意である。
二句「けしきは雪の」の「けしき」は様子、ありさまである。
三句「心地して」は雪が降るような感じがしての意である。
四句「花には袖の」は、花に対しては袖がの意である。
結句「濡れぬなりけり」は濡れないのであったの意で、雪との違いに気づいた詠嘆である。
けしき:様子、ありさま
ここち:気持ち、感じ
- 出典
- 金葉和歌集
- 前の歌
- 水の面に散りつむ花を見る時ぞ はじめて風はうれしかりける
- 次の歌
- 桜花雲かかるまでかきつめて 吉野の山と今日は見るかな