桜咲く山田をつくる賤の男は
かへすがへすや花を見るらむ
- 歌の意味
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桜の咲く山の田を耕す身分の低い男は、田を鋤き返しながら、繰り返し花を見ているのだろうか。
- 鑑賞
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巻第一 春歌 68
桜の咲く山の田で田を耕す農夫は、田を鋤き返すたびに繰り返し花を見ているのだろうと思いやった歌である。田園の素朴な光景に花見を重ね、金葉和歌集らしい新しい題材の扱いが見られる。
初句「桜咲く」は山田のそばに桜が咲いている情景を示す。
二句「山田をつくる」の「山田」は山あいにある田で、「つくる」は田を耕すの意である。
三句「賤の男は」の「賤の男」は身分の低い男で、ここでは農夫を指す。
四句「かへすがへすや」の「かへすがへす」は田を鋤き返す意と、繰り返しの意とを掛けた掛詞である。係助詞「や」が結句の「らむ」と呼応する。
結句「花を見るらむ」は花を見ているのだろうの意で、農夫の様子を推量している。
かへすがへす:田を鋤き返す意と、繰り返し何度もの意を掛ける
しづのを:身分の低い男
やまだ:山あいの田
- 出典
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金葉和歌集
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衣手に昼は散りつむ桜花 夜は心にかかるなりけり
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長き夜の月の光のなかりせば 雲居の花をいかで折らまし