ほととぎす鳴きつと語る人づての
言の葉さへぞうれしかりける
- 歌の意味
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ほととぎすが鳴いたよと語る、人づてに聞いた言葉さえもうれしいことだ。
- 鑑賞
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巻第二 夏歌 107
自分で声を聞いたのではなく、ほととぎすが鳴いたと人から伝え聞いた言葉さえうれしいと詠む歌である。ほととぎすの声を待ちこがれる心が、人の話にさえ喜びを覚えるほどであることを表している。
本巻の第百四首から第百二十六首まではほととぎすの歌が続く。初音を待ち、尋ね、聞き得た喜びや聞き逃した嘆きなど、ほととぎすをめぐるさまざまな心が詠まれていく。
初句「ほととぎす」と主題を示して詠み起こす。
二句「鳴きつと語る」の「つ」は完了の助動詞で、鳴いたと人が語るの意である。
三句「人づての」は人を介して伝え聞くことで、自分では聞いていないことを示している。本巻の第百四十八首の「風のつて」と同じく、間接に知る喜びを詠む。
四句「言の葉さへぞ」の「さへ」は添加の副助詞で、言葉までもの意となる。係助詞「ぞ」が結句の連体形「ける」と係り結びをなす。
結句「うれしかりける」はうれしいことだの意である。本巻の第百二十首の「こたふるさへぞうれしかりける」と同じ結句で、声そのものではなく、それにまつわるものさえうれしいという趣向が共通している。
ひとづて:人を介して伝えること
ことのは:言葉
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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ほととぎす姿は水に宿れども 声は映らぬものにぞありける
- 次の歌
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ほととぎすおとはの山の麓まで 尋ねし声を今宵聞くかな