宿近くしばし語らへほととぎす
待つ夜の数の積もるしるしに
- 歌の意味
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私の家の近くでしばらく鳴いてくれ、ほととぎすよ。お前を待った夜の数が積もったそのしるしとして。
- 鑑賞
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巻第二 夏歌 119
ほととぎすに、家の近くでしばらく鳴いてほしい、待ち続けた夜が積もったしるしとして、と呼びかける歌である。長く待った報いを求める心を、ほととぎすに語りかける形で素直に表している。
本巻の第百四首から第百二十六首まではほととぎすの歌が続く。初音を待ち、尋ね、聞き得た喜びや聞き逃した嘆きなど、ほととぎすをめぐるさまざまな心が詠まれていく。
作者の「待賢門院堀河」は源顕仲の娘で、待賢門院に仕えた女房歌人である。はじめ前斎院令子内親王に仕えて六条と呼ばれた。上西門院兵衛の姉で、小倉百人一首にも歌が入っている。
初句「宿近く」は私の家の近くでの意である。
二句「しばし語らへ」の「語らふ」はほととぎすが鳴くことをいう歌語で、命令形で呼びかけている。ここで句切れとなる二句切れの歌で、下の句は倒置となっている。
三句「ほととぎす」は呼びかけの対象である。
四句「待つ夜の数の」は待ち続けた夜の数ので、本巻の第百十首の「待つに寝ぬ夜の数し積もれば」と同じく、ほととぎすを待つ夜の数を詠んでいる。
結句「積もるしるしに」は積もったしるしとしての意で、待った夜の多さに報いてほしいという願いを示す。
かたらふ:ほととぎすが鳴く
- 作者
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待賢門院堀河
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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ほととぎすほのめく声をいづかたと 聞きまどはしつ曙の空
- 次の歌
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ほととぎす稀に鳴く夜は山彦の 答ふるさへぞうれしかりける