ほととぎす雲の絶え間にもる月の
影ほのかにも鳴きわたるかな
- 歌の意味
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ほととぎすが、雲の切れ間から漏れる月の光のように、かすかに鳴きながら空を渡っていくことだ。
- 鑑賞
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巻第二 夏歌 123
雲の切れ間から漏れる月の光がかすかであるように、ほととぎすもかすかな声で鳴きながら空を渡っていく、と詠む歌である。夏の夜空の月光と、ほととぎすの声のかすかさとを重ね合わせ、視覚と聴覚が溶け合う美しい情景を描いている。
本巻の第百四首から第百二十六首まではほととぎすの歌が続く。初音を待ち、尋ね、聞き得た喜びや聞き逃した嘆きなど、ほととぎすをめぐるさまざまな心が詠まれていく。
初句「ほととぎす」と主題を示して詠み起こす。
二句「雲の絶え間に」は雲の切れ間にの意である。
三句「もる月の」は漏れる月のの意で、二句から四句の「影」までが、「ほのか」を導く比喩となっている。
四句「影ほのかにも」の「影」は月の光で、月光のかすかさとほととぎすの声のかすかさを重ねている。本巻の第百十八首の「ほのめく声」と同じく、声のかすかさを詠む。
結句「鳴きわたるかな」は鳴きながら空を渡っていくことだの意で、終助詞「かな」で詠嘆している。
もる:すき間から漏れる
なきわたる:鳴きながら空を飛んでいく
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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聞きもあへず漕ぎぞ別るるほととぎす 我が心なる船出ならねば
- 次の歌
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我妹子にあふさか山のほととぎす 明くれば帰る空に鳴くなり