五月雨に沼の石垣水越えて
真菰刈るべき方も知られず
- 歌の意味
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五月雨のために沼の石垣を水が越えてしまい、真菰を刈るはずの場所もわからない。
- 鑑賞
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巻第二 夏歌 135
降り続く五月雨のために、沼の石垣を水が越えてあふれ、真菰を刈るはずの場所さえわからなくなった、と詠む歌である。五月雨の水かさの増すさまを、沼のほとりの具体的な景によって描いている。
本巻の第百三十五首から第百四十首までは五月雨の歌が続き、降り続く長雨によって水かさが増し、景色が水に沈んでいくさまが詠まれていく。
作者の「師頼」は、左大臣源俊房の子で正二位大納言に至った源師頼である。小野宮大納言と号した。百首歌をたちまちに詠んだという速詠の逸話が伝わる。
初句「五月雨に」は五月雨のためにの意で、原因を示す。
二句「沼の石垣」は沼のほとりに石で築いた垣である。
三句「水越えて」は水が石垣を越えてあふれるさまで、水かさの増したことを表している。
四句「真菰刈るべき」は真菰を刈るはずのの意である。
結句「方も知られず」の「れ」は可能の助動詞「る」で、場所もわからないの意となる。
いはがき:石で築いた垣
まこも:水辺に生えるイネ科の草
- 作者
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源師頼
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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あさましや見しふるさとのあやめ草 我が知らぬ間に生ひにけるかな
- 次の歌
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五月雨は日数経にけり東屋の 萱が軒端の下朽つるまで