五月雨は日数経にけり東屋の
萱が軒端の下朽つるまで
- 歌の意味
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五月雨は降り続いて多くの日数がたったことだ。粗末な小屋の萱葺きの軒端の下が朽ちてしまうほどに。
- 鑑賞
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巻第二 夏歌 136
五月雨が長く降り続いたため、粗末な小屋の萱葺きの軒端の下が朽ちてしまうほどになった、と詠む歌である。降り続く雨の長さを、朽ちていく軒端という具体的な姿でとらえている。
本巻の第百三十五首から第百四十首までは五月雨の歌が続き、降り続く長雨によって水かさが増し、景色が水に沈んでいくさまが詠まれていく。
初句「五月雨は」と主題を示して詠み起こす。
二句「日数経にけり」は多くの日数がたったことだの意で、完了の「ぬ」と詠嘆の「けり」で今気づいた感慨を表す。ここで句切れとなる二句切れの歌で、下は倒置となっている。
三句「東屋の」は四方の柱だけで壁のない簡素な小屋で、粗末な住まいを示す。
四句「萱が軒端の」は萱で葺いた軒の端である。
結句「下朽つるまで」は軒端の下が朽ちるほどまでの意で、雨の長く続いたことを示している。
あづまや:四方の柱だけで壁のない簡素な小屋
かや:屋根を葺く草
のきば:軒の端
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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五月雨に沼の石垣水越えて 真菰刈るべき方も知られず
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五月雨に玉江の水やまさるらむ 葦の下葉の隠れゆくかな