限りありて別るる時も七夕の
涙の色は変はらざりけり
- 歌の意味
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定めがあって別れる時であっても、織女の流す涙の色は変わらないことだ。
- 鑑賞
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巻第三 秋歌 164
年に一度と定められた別れであり、別れることはわかっていても、織女の流す涙の色は少しも変わらない、と詠む歌である。定めとして受け入れているはずの別れでも悲しみは浅くならないことを、涙の色によって表している。
本巻の第百五十八首から第百六十七首までは七夕の歌が続き、年に一度の牽牛と織女の逢瀬、織女に衣を貸す風習、明け方の別れの涙などが詠まれていく。
初句「限りありて」は定めがあっての意で、逢瀬が一夜限りと決められていることをいう。字余りの句である。
二句「別るる時も」は別れる時もの意で、「も」によって、定めの別れであってもという含みを示している。
三句「七夕の」は織女を指している。
四句「涙の色は」は流す涙の色はの意で、深い悲しみの紅の涙を思わせる。
結句「変はらざりけり」は変わらないことだの意で、詠嘆の「けり」で結んでいる。
かぎり:定め、限度
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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七夕に貸せる衣の露けさに 飽かぬ気色を空に知るかな
- 次の歌
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七夕の飽かぬ別れの涙にや 花のかづらも露けかるらむ