- 歌の意味
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雲の波もかからない夜の月の光を、清滝川に映して見ることだ。
- 鑑賞
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巻第三 秋歌 187
雲の波もかからない晴れた夜の月の光を、清らかな清滝川の流れに映して眺める、と詠む歌である。空の雲を波に見立て、川の名の清らかさと月の澄んだ光とを響き合わせている。
本巻の第百七十四首から第二百十七首までは月の歌が長く続き、夕月夜から八月十五夜の名月、有明の月まで、さまざまな月のありさまと月を見る心が詠まれていく。
作者の「待賢門院堀河」は源顕仲の娘で、待賢門院に仕えた女房歌人である。はじめ前斎院令子内親王に仕えて六条と呼ばれた。上西門院兵衛の姉で、小倉百人一首にも歌が入っている。
初句「雲の波」は空にたなびく雲を波に見立てた語で、四句の「川」と縁語の関係にある。
二句「かからぬさ夜の」は雲がかからない夜のの意で、「さ」は語調を整える接頭語である。
三句「月影を」は月の光をの意である。
四句「清滝川に」は山城の嵯峨の奥を流れる川で、その名の「清」が澄んだ月の光と響き合っている。
結句「映してぞ見る」は係助詞「ぞ」を受けて連体形「見る」で結ぶ係り結びで、映して眺めることを強調している。本巻の第百八十首も池の水に月を映して見ると詠んでいる。
さよ:夜
きよたきがは:山城の嵯峨の奥を流れる川
- 作者
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待賢門院堀河
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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秋はなほ残り多かる年なれど 今宵の月の名こそ惜しけれ
- 次の歌
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澄みのぼる心や空を払ふらむ 雲の塵ゐぬ秋の夜の月