盛りなる籬の菊を今朝見れば
まだ空冴えぬ雪ぞ積もれる
- 歌の意味
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盛りに咲いている垣根の菊を今朝見ると、まだ空も冷えこんでいないのに、雪が積もっていることだ。
- 鑑賞
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巻第三 秋歌 241
垣根に咲き盛る白菊を今朝見ると、まだ空も冷えこんでいない秋なのに雪が積もっているようだ、と詠む歌である。白菊を雪に見立て、季節外れの雪という意外さによって白菊の美しさを表している。
次歌の第二百四十二首も菊を詠み、二首で菊の歌をなしている。
本巻の第二百四十一首と第二百四十二首は菊の歌である。
作者の「小弁」は女房としての呼び名で、平安時代後期に仕えた女房歌人である。
初句「盛りなる」は花の盛りであるの意である。
二句「籬の菊を」の「籬」は竹や柴で目を粗く編んだ垣根で、そこに咲く菊をいう。
三句「今朝見れば」は今朝見るとの意で、已然形に「ば」が付いた確定条件である。
四句「まだ空冴えぬ」は、まだ空が冷えこんでいないの意で、雪の降る季節ではないことを示している。
結句「雪ぞ積もれる」は係助詞「ぞ」を受けて連体形「る」で結ぶ係り結びで、白菊を雪に見立てている。
まがき:竹や柴で目を粗く編んだ垣根
さゆ:冷えこむ
- 作者
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小弁
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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宇治川の川瀬も見えぬ夕霧に 槙の島人舟呼ばふなり
- 次の歌
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千年まで君が摘むべき菊なれば 露もあだには置かじとぞ思ふ