淡路島かよふ千鳥の鳴く声に
幾夜寝覚めぬ須磨の関守
- 歌の意味
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淡路島から通ってくる千鳥の鳴く声に、幾夜目を覚ましたことだろうか、須磨の関守は。
- 鑑賞
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巻第四 冬歌 270
淡路島との間を行き来する千鳥の鳴き声に、須磨の関守は幾夜目を覚ましたことだろうか、と思いやる歌である。冬の須磨の浦の寂しさを、千鳥の声と関守の寝覚めによって描いている。
小倉百人一首に採られた歌として名高い。須磨は源氏物語の須磨の巻で光源氏がわび住まいをした地としても知られ、その寂しい情趣を背景に持っている。
作者の「兼昌」は、源俊輔の子で皇后宮少進を務めた源兼昌である。堀河天皇の時代の歌合に出詠した歌人で、のちに出家した。
初句「淡路島」は須磨の沖に見える島で、千鳥が行き来する場所として示している。
二句「かよふ千鳥の」は行き来する千鳥のの意で、千鳥は冬の水辺の景物である。
三句「鳴く声に」は鳴く声によっての意で、寝覚めの原因を示している。
四句「幾夜寝覚めぬ」は幾夜目を覚ましたことだろうかの意で、「ぬ」は完了の助動詞である。ここで句切れとなり、結句は倒置となっている。
結句「須磨の関守」は須磨の関の番人で、体言止めで結んでいる。
せきもり:関所の番人
- 作者
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源兼昌
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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旅寝する夜床冴えつつ明けぬらし とかたぞ鐘の声聞こゆなり
- 次の歌
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高瀬舟棹の音にぞ知られける 葦間の氷一重しにけり