ことわりや交野の小野に鳴くきぎす
さこそは狩りの人はつらけれ
- 歌の意味
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もっともなことだ、交野の野で鳴いている雉よ。それほどまでに、狩りをする人は無情なものなのだ。
- 鑑賞
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巻第四 冬歌 283
交野の野で鳴く雉に向かって、お前が鳴くのももっともだ、狩りをする人はそれほどにつらいものだから、と同情を寄せる歌である。狩られる側の雉に心を寄せ、狩人の無情を思っている。
前歌までの二首が狩る側の人と鷹を詠んだのに対し、本歌は狩られる雉の側に立っており、鷹狩の歌が対照的な視点で結ばれている。
本巻の第二百七十七首から第二百九十三首までは雪を詠む歌が中心で、その間の第二百八十一首から第二百八十三首には鷹狩の歌が置かれている。
初句「ことわりや」はもっともなことだの意で、雉が鳴くことに同情している。ここで句切れとなる初句切れの歌である。
二句「交野の小野に」は河内の交野の野で、皇室の狩り場として知られた歌枕である。
三句「鳴くきぎす」は鳴いている雉で、狩りの獲物として詠まれている。
四句「さこそは狩りの」はそれほどまでに狩りのの意で、係助詞「こそ」が結句の已然形「つらけれ」と係り結びをなす。
結句「人はつらけれ」は人は無情であるの意で、狩りをする人の無情さを示している。
ことわり:道理、もっともなこと
かたの:河内国の交野。皇室の狩り場として知られた
きぎす:雉
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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はし鷹を取り飼ふ沢に影見れば 我が身もともにとやかへりせり
- 次の歌
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いかにせむ末の松山波越さば 峰の初雪消えもこそすれ