榊葉や立ち舞ふ袖の追風に
なびかぬ神はあらじとぞ思ふ
- 歌の意味
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榊葉を手に立ち舞う袖の起こす追い風に、なびかない神はいないだろうと思う。
- 鑑賞
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巻第四 冬歌 294
榊葉を手に神楽を舞う人の袖が起こす風に、心を動かされない神はいないだろう、と詠む歌である。神楽の舞の美しさをたたえ、その舞が神の心をもなびかせるとしている。
本歌と次歌の第二百九十五首はともに「榊葉」を詠み、神事にちなむ二首となっている。
初句「榊葉や」は神事に用いる榊の葉で、間投助詞「や」で詠嘆をこめて提示している。
二句「立ち舞ふ袖の」は立って舞う袖のの意で、神楽を舞う人の姿を示している。
三句「追風に」は後ろから吹く風での意で、舞う袖のひるがえりが起こす風をいう。
四句「なびかぬ神は」はなびかない神はの意で、「なびく」は風に従う意と心を寄せる意を重ねている。
結句「あらじとぞ思ふ」はいないだろうと思うの意で、係助詞「ぞ」が連体形「思ふ」と係り結びをなす。
さかき:神事に用いる常緑樹
おひかぜ:後ろから吹く風
なびく:風に従って揺れ動く。心を寄せて従う
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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かきくらし雨降る夜半やいかならむ 月と雪とはかひなかりけり
- 次の歌
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神垣の御室の山に霜降れば 木綿四手かけぬ榊葉ぞなき