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いかにせむ暮れゆく年をしるべにて
身を尋ねつつ老いは来にけり

歌の意味
どうしたらよいだろう。暮れていく年を道案内として、我が身を尋ね当てながら、老いはやって来てしまったことだ。
鑑賞
巻第四 冬歌 302

 暮れていく年を道案内として、老いが自分の身を探し当ててやって来てしまった、どうしたらよいだろう、と嘆く歌である。老いを人のように見立て、年の暮れを道しるべに訪ねて来るものとした点に趣向がある。
 本巻の第二百八十四首と同じく初句「いかにせむ」で始まり、初雪の消えることを案じた歌に対して、本歌は老いの訪れを嘆いている。
 本巻の第二百九十九首から第三百四首までは、年の暮を惜しむ歌が続き、冬の巻を結んでいる。

 初句「いかにせむ」はどうしたらよいだろうの意で、途方に暮れる心を示している。ここで句切れとなる初句切れの歌である。本巻の第二百八十四首と同じ初句である。
 二句「暮れゆく年を」は暮れていく年をの意で、本巻の第三百首の二句と同じ句である。
 三句「しるべにて」は道案内としての意である。
 四句「身を尋ねつつ」は我が身を尋ねながらの意で、老いを訪ねて来る人に見立てている。
 結句「老いは来にけり」は老いはやって来てしまったことだの意で、詠嘆の「けり」で結んでいる。

しるべ:道案内、手引き
たづぬ:探し求める、訪ねる
出典
金葉和歌集
前の歌
数ふるに残り少なき身にしあれば せめても惜しき年の暮かな
次の歌
年暮れぬとばかりをこそ聞かましか 我が身の上に積もらざりせば