千代経れど面変はりせぬ河竹は
流れての世のためしなりけり
- 歌の意味
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千年を経ても姿の変わらない河竹は、後の世まで流れ続く御代の手本であることだ。
- 鑑賞
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巻第五 賀歌 305
千年を経ても姿の変わらない河竹を、後の世まで流れ続く御代の手本と見て、君が代の久しさを祝う歌である。常に青い竹の変わらなさを、絶えることのない御代になぞらえている。
本歌は巻第五賀歌の巻頭歌である。巻第四冬歌の巻末の第三百四首が一年の終わりを詠んだのを受けて、本巻は千代を経ても変わらないものを詠んで始まる。本巻の第三百三十二首の「万代のためし」と「ためし」の語が呼応している。
本巻の第三百五首から第三百十首までは、竹、石清水、松、桜などの景物や我が身に寄せて、千代、万代を祝う歌が続く。
初句「千代経れど」は千年を経てもの意で、逆接の「ど」を用いている。
二句「面変はりせぬ」は姿が変わらないの意で、常に青い竹の変わらなさを示している。
三句「河竹は」は川辺に生える竹で、清涼殿の東庭に植えられた竹の名としても知られる。
四句「流れての世の」は後々まで続く世の意で、「流れ」は三句の「河」の縁語である。
結句「ためしなりけり」は手本であることだの意で、詠嘆の「けり」で結んでいる。本巻の第三百三十二首の二句「ためしと見ゆる」と同じく「ためし」の語を用いている。
おもがはり:顔つきや姿が変わること
かはたけ:川辺に生える竹。清涼殿の東庭に植えられた竹の名でもある
ためし:先例、手本
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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何事を待つとはなしに明け暮れて 今年も今日になりにけるかな
- 次の歌
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万代はまかせたるべし石清水 長き流れを君によそへて