君が代は天児屋根の命より
祝ひぞそめし久しかれとは
- 歌の意味
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君の御代が久しく続くようにとは、天児屋根命の昔から祝い始めたことなのだ。
- 鑑賞
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巻第五 賀歌 324
君の御代が久しく続くようにという祝いは、神代の天児屋根命の時から始まったものだ、と詠む歌である。天児屋根命は、天の岩戸の前で祝詞を奏したと伝えられる神で、藤原氏の祖神とされる。御代を祝うことの由来を神代にさかのぼらせ、藤原氏の祖神に寄せて御代をことほいでいる。
本巻の第三百二十二首から第三百二十六首までは、三笠山、天児屋根命、藤波など、藤原氏にゆかりのある語を交えながら、千代、万代を祝う歌が続く。
作者の「小弁」は、後朱雀天皇の皇女祐子内親王に仕えた女房である。歌人の祐子内親王家紀伊の母とされる。
初句「君が代は」は前歌の第三百二十三首と同じ初句で、次歌の第三百二十五首も同じ初句で始まる。
二句「天児屋根の」は神の名で、天の岩戸の前で祝詞を奏したと伝えられる神である。
三句「命より」は命の時からの意で、「命」は神の尊称である。
四句「祝ひぞそめし」は祝い始めたの意で、係助詞「ぞ」が連体形「し」と係り結びをなす。ここで句切れとなる四句切れの歌で、結句は倒置となっている。
結句「久しかれとは」は久しくあれとはの意で、祝いの言葉の内容を示している。
あまのこやね:神の名。藤原氏の祖神とされる
みこと:神や貴人に付ける尊称
いはひそむ:祝い始める
- 作者
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祐子内親王家小弁
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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君が代は幾万代か重ぬべき いつぬき川の鶴の毛衣
- 次の歌
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君が代は限りもあらじ三笠山 峰に朝日のささむ限りは