君が代は富の小川の水澄みて
千歳を経とも絶えじとぞ思ふ
- 歌の意味
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君の御代は、富の小川の水が澄んで流れるように、千年を経ても絶えることはないだろうと思う。
- 鑑賞
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巻第五 賀歌 327
澄んで流れ続ける富の小川の水のように、君の御代は千年を経ても絶えることはないだろう、と詠む歌である。富の小川は大和の歌枕で、拾遺和歌集には聖徳太子に返したと伝える「いかるがや富の小川の絶えばこそ我が大君の御名を忘れめ」があり、絶えることのない川として詠まれる。その川の名に富の祝意を響かせて御代を祝っている。
本歌と次歌の第三百二十八首は、古い言い伝えのある川や天照る神に寄せて、君が代の久しさを祝う二首である。
初句「君が代は」は本巻の第三百二十五首と同じ初句である。
二句「富の小川の」は大和の斑鳩にある川で、川の名に富の意を響かせている。
三句「水澄みて」は水が澄んでの意で、濁りのない治まる御代を重ねている。
四句「千歳を経とも」は千年を経てもの意で、逆接仮定の「とも」を用いる。
結句「絶えじとぞ思ふ」は絶えることはないだろうと思うの意で、係助詞「ぞ」が連体形「思ふ」と係り結びをなす。拾遺和歌集の歌の「絶えばこそ」を受けた表現である。
とみのをがは:大和国の斑鳩にある川。歌枕
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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藤波は君が千歳をまつにこそ かけて久しく見るべかりけれ
- 次の歌
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瑞垣の久しかるべき君が代を 天照る神や空に知るらむ