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瑞垣の久しかるべき君が代を
天照る神や空に知るらむ

歌の意味
久しく続くはずの君の御代を、天照る神は空からお見通しなのであろうか。
鑑賞
巻第五 賀歌 328

 久しく続くはずの君の御代を、天照る神は天上からすでに知っているのだろう、と詠む歌である。皇室の祖神である天照大神を詠み込み、御代の久しさが神によって見守られていることを祝っている。
 前歌の第三百二十七首と本歌は、古い言い伝えのある川や天照る神に寄せて、君が代の久しさを祝う二首である。
 作者の「為忠」は、藤原知信の子の藤原為忠である。丹後守などを務め、寂念、寂超、寂然の兄弟の父である。

 初句「瑞垣の」は神域を囲む垣の意で、「久し」にかかる枕詞である。
 二句「久しかるべき」は久しく続くはずのの意である。
 三句「君が代を」は君の御代をの意である。
 四句「天照る神や」は天に照り輝く神、天照大神を指し、係助詞「や」が結句の連体形「らむ」と係り結びをなす。
 結句「空に知るらむ」は空から知っているのだろうかの意で、現在推量の「らむ」で結んでいる。

みづがき:神域を囲む垣。「久し」にかかる枕詞
あまてるかみ:天照大神
作者
藤原為忠
出典
金葉和歌集
前の歌
君が代は富の小川の水澄みて 千歳を経とも絶えじとぞ思ふ
次の歌
雪積もる年のしるしにいとどしく 千歳の松の花咲くぞ見る