雪積もる年のしるしにいとどしく
千歳の松の花咲くぞ見る
- 歌の意味
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雪の積もる豊かな年のしるしとして、ますます千年の松に花が咲いているのを見ることだ。
- 鑑賞
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巻第五 賀歌 329
雪の積もるのは豊年のしるしであるうえに、千年の松に積もった雪がいっそう花の咲いたように見える、と詠む歌である。雪を豊年の瑞兆とする考え方と、雪を花に見立てる伝統的な表現とを重ね、千年の松の花によって御代を祝っている。
松の花は百年に一度咲き、千年に十度咲くとされ、長寿とめでたさのしるしとされた。
本巻の第三百二十九首から第三百三十二首までは、雪と松を中心に、限りない御代を祝う歌が続く。
初句「雪積もる」は雪の積もるの意で、雪は豊年のしるしとされた。
二句「年のしるしに」は豊かな年のしるしとしての意で、「年」は穀物の実りの意も持つ。
三句「いとどしく」はいっそう、ますますの意である。
四句「千歳の松の」は千年の齢を保つ松のの意である。
結句「花咲くぞ見る」は花が咲くのを見ることだの意で、係助詞「ぞ」が連体形「見る」と係り結びをなす。松に積もった雪を花に見立てている。次歌の第三百三十首も「松の花咲く」を詠んでいる。
しるし:前兆、きざし
とし:年。穀物の実りの意もある
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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瑞垣の久しかるべき君が代を 天照る神や空に知るらむ
- 次の歌
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積もるべし雪積もるべし君が代は 松の花咲く千たび見るまで