恋しさはその人数にあらずとも
都を偲ぶうちに入れなむ
- 歌の意味
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あなたが恋しく思う人の数には私が入っていなくても、都を懐かしむ思いのうちには入れてほしい。
- 鑑賞
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巻第六 別歌 347
旅先であなたが恋しく思う人々の数には入らなくても、せめて都を懐かしむ思いの中には自分を入れてほしい、と旅立つ人に願う歌である。控えめに身を引きながら、忘れないでほしいという思いを伝えている。
伝本の中には、作者を藤原有貞とするものがある。
本巻の第三百四十四首、第三百四十八首と同じく、別れた後も自分を忘れないでほしいと願う歌である。
初句「恋しさは」は恋しく思う気持ちはの意で、旅立つ人が都の人を恋しく思う心をさしている。
二句「その人数に」は恋しく思う人々の数にの意で、「人数」は人の数、またその仲間に数えられることをいう。
三句「あらずとも」は入っていなくてもの意で、逆接仮定の「とも」を用いる。
四句「都を偲ぶ」は都を懐かしく思うの意で、本巻の第三百三十四首の「花の都」、第三百四十二首の「都の方へ」と同じく都を詠んでいる。
結句「うちに入れなむ」はその中に入れてほしいの意で、他にあつらえ望む終助詞「なむ」を用いる。
ひとかず:人の数。人並みに数えられること
しのぶ:懐かしく思い慕う
- 出典
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金葉和歌集
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人はいさ我が身は末になりぬれば またあふさかをいかが待つべき
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さし昇る朝日に君を思ひ出でむ 傾く月に我を忘るな