朝寝髪誰が手枕にたはつけて
今朝は形見と振り越して見る
- 歌の意味
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朝寝の乱れた髪は、誰の手枕に寄せて乱れたのだろうか。今朝はそれを形見として、肩から前へ振り越して眺めている。
- 鑑賞
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巻第七 恋歌上 358
朝寝で乱れた髪を、誰の手枕に寄せて乱れたのかと問いかけ、今朝はそれを逢った人の形見として、肩越しに振り越して眺めている、と詠む歌である。後朝の朝のなまめかしい姿を、乱れ髪という具体的な景で描いている。語句の解釈には諸説がある。
万葉集にも、朝寝髪を手枕と結びつけて詠む歌があり、古くからの歌語である。
作者の「国基」は、住吉神社の神主を務めた津守国基である。歌人として知られ、家集に国基集がある。
初句「朝寝髪」は朝寝をして乱れた髪の意で、ここで句切れとなる初句切れの歌である。
二句「誰が手枕に」は誰の手枕にの意で、髪を乱した相手を問うている。
三句「たはつけて」は乱れかかっての意と解されるが、語義には諸説がある。
四句「今朝は形見と」は今朝はその人の形見としての意で、乱れ髪を逢瀬のなごりとして見ている。
結句「振り越して見る」は肩越しに前へ振り越して見るの意で、自分の髪を手に取って眺めるしぐさを表している。
あさねがみ:朝寝をして乱れた髪
たまくら:腕を枕にすること
かたみ:思い出のよすがとなるもの
ふりこす:肩越しに前へ振り越す
- 作者
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津守国基
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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思ひやれ須磨のうらみて寝たる夜の 片敷く袖にかかる涙を
- 次の歌
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恋すてふ名をだに流せ涙川 つれなき人も聞きやわたると