七夕はまた来む秋も頼むらむ
逢ふ夜も知らぬ身をいかにせむ
- 歌の意味
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織姫は、また巡ってくる秋を頼みにしているだろう。いつ逢える夜が来るとも知れない我が身を、どうしたらよいのだろうか。
- 鑑賞
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巻第七 恋歌上 363
年に一度しか逢えない織姫でも、また来年の秋を頼みにすることができるが、逢う夜がいつ来るのかもわからない自分はどうしたらよいのか、と嘆く歌である。七夕の二星と自分とを比べ、それにも及ばない身の上を訴えている。
伝本の中には、作者を少将公教母とし、「顕季卿の家にて寄織女恋といふ心をよめる」の詞書を持つものがある。藤原顕季の家で、織女に寄する恋の題で詠んだ歌ということになる。
初句「七夕は」は織女星はの意で、年に一度、七月七日の夜に牽牛星と逢うとされる。
二句「また来む秋も」はまた巡ってくる秋もの意である。
三句「頼むらむ」は頼みにしているだろうの意で、現在推量の「らむ」を用いる。ここで句切れとなる三句切れの歌である。
四句「逢ふ夜も知らぬ」は逢う夜がいつとも知らないの意で、七夕の約束された逢瀬と対比している。
結句「身をいかにせむ」は我が身をどうしたらよいだろうかの意である。
たなばた:織女星。年に一度、七月七日の夜に牽牛星と逢う
- 出典
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金葉和歌集
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思ひ出づやありしその夜の呉竹は あさましかりしふし所かな
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水鳥の羽風に騒ぐさざ波の あやしきまでも濡るる袖かな