命だにはかなからずは年経とも
逢ひ見むことを待たましものを
- 歌の意味
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せめて命だけでもはかないものでなかったら、何年たとうとも、逢える日を待っていようものを。
- 鑑賞
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巻第七 恋歌上 380
命さえはかないものでなければ、たとえ何年かかろうとも逢える日を待つのに、と嘆く歌である。逢えるまで生きていられるかわからない命のはかなさを嘆き、待つことさえかなわない恋の切なさを表している。
伝本の中には、作者を藤原実能とするものがある。
本巻の第四百三首、巻末の第四百二十首も、命と恋とを結びつけて詠んでいる。
初句「命だに」はせめて命だけでもの意で、副助詞「だに」を用いる。本巻の第四百三首の初句「命をし」と同じく命を詠み出している。
二句「はかなからずは」ははかなくないならばの意で、打消の「ず」に「は」を付けた仮定である。
三句「年経とも」は年月がたってもの意で、逆接仮定の「とも」を用いる。
四句「逢ひ見むことを」は逢うことをの意である。
結句「待たましものを」は待っていようものをの意で、反実仮想の「まし」に詠嘆の「ものを」を添えている。
あひみる:男女が逢う、契りを結ぶ
- 出典
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金葉和歌集
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恋すてふもじの関守幾たびか 我書きつらむ心づくしに
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つらかりし心ならひに逢ひ見ても なほ夢かとぞ疑はれける