池に住む我が名ををしの取り返す
ものにもがなや人を恨みじ
- 歌の意味
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池に住む鴛鴦ではないが、惜しい私の名を取り返すことができるものであればよいのに。そうであれば、あの人を恨みはしまい。
- 鑑賞
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巻第七 恋歌上 391
恋のために立ってしまった惜しい評判を取り返すことができるならよいのに、そうであればあの人を恨みはしないものを、と詠む歌である。池に住む鴛鴦の「をし」に名を惜しむ心を掛け、立ってしまった浮名を嘆いている。語句の解釈には諸説がある。
伝本の中には、作者を藤原惟規とし、「人を恨みてつかはしける」の詞書を持つものがある。
初句「池に住む」は池に住んでいるの意で、二句の「をし」にかかる。
二句「我が名ををしの」の「をし」は、名を「惜し」の意と、水鳥の「鴛鴦」とを掛けており、平仮名のままとした。本巻の第三百六十四首の「水鳥」と同じく水鳥を詠んでいる。
三句「取り返す」は取り戻すの意である。
四句「ものにもがなや」はものであればよいのにの意で、願望の終助詞「もがな」に間投助詞「や」を添えている。ここで句切れとなる四句切れの歌である。
結句「人を恨みじ」はあの人を恨むまいの意で、打消意志の「じ」を用いる。本巻の第三百九十二首、第三百九十五首も恨みを詠んでいる。
をし:名を「惜し」の意と、水鳥の「鴛鴦」を掛ける
- 出典
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金葉和歌集
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おのづから夜離るる時のさむしろは 涙のうきになると知らずや
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