あだなりし人の心に比ぶれば
花も常磐のものとこそ見れ
- 歌の意味
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移ろいやすかったあの人の心に比べると、すぐに散る花さえも、いつまでも変わらないものに見えることだ。
- 鑑賞
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巻第七 恋歌上 411
移り気だったあの人の心に比べれば、すぐに散る花さえもいつまでも変わらないものに見える、と詠む歌である。はかなさの代表である花を常磐のものと逆転させ、相手の心の変わりやすさを強調している。
伝本の中には、「寄花恋」の詞書を持つものがある。花に寄せる恋の題で詠んだ歌ということになる。
作者の「忠通」は、関白藤原忠実の子で、摂政、関白、太政大臣を歴任した藤原忠通である。法性寺入道と呼ばれ、小倉百人一首にも歌が採られている。
初句「あだなりし」は移ろいやすかったの意で、過去の「き」の連体形を用いる。
二句「人の心に」はあの人の心にの意である。
三句「比ぶれば」は比べるとの意で、已然形に「ば」を付けた確定条件である。
四句「花も常磐の」は花も常緑の木のように変わらないの意で、散りやすい花を変わらないものと見ている。
結句「ものとこそ見れ」はものと見えるの意で、係助詞「こそ」が已然形「見れ」と係り結びをなす。
ときは:いつまでも変わらないこと。常緑
- 作者
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藤原忠通
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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なぞもかく身にかふばかり思ふらむ 逢ひ見むことも人のためかは
- 次の歌
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我が恋は烏羽に書く言の葉の 写さぬほどは知る人もなし