世とともに袖のかわかぬ我が恋や
としまが磯に寄する白波
- 歌の意味
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いつまでも袖の乾くことのない私の恋は、としまが磯に寄せる白波のようなものであろうか。
- 鑑賞
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巻第八 恋歌下 426
絶えず涙で袖の乾く間のない自分の恋は、としまが磯に絶え間なく打ち寄せる白波のようなものだ、と詠む歌である。磯を濡らし続ける白波に、乾く間もない涙の袖をなぞらえている。
本巻の第四百二十二首、第四百二十九首などと同じく、歌枕の景に恋の思いを託す歌である。
作者の「仲実」は、藤原能成の子で、越前守などを務めた藤原仲実である。堀河百首の作者の一人である。
初句「世とともに」は、いつまでも、絶えずの意である。
二句「袖のかわかぬ」は、袖が乾かないの意で、涙に濡れ続けることをいう。
三句「我が恋や」は、私の恋はの意で、係助詞「や」は詠嘆を込めた問いかけを表す。
四句「としまが磯に」の「としまが磯」は、歌枕とみられる地名であるが、所在は明らかでない。
結句「寄する白波」は、打ち寄せる白波の意で、体言止めで結び、三句の「我が恋」を白波にたとえている。白波は二句の「袖」の濡れと縁をなしている。
よとともに:いつまでも、絶えず
としまがいそ:歌枕とみられる磯。所在は明らかでない
- 作者
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藤原仲実
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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恋ひわびて寝ぬ夜積もれば敷妙の 枕さへこそうとくなりけれ
- 次の歌
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逢ふことを今宵と思はば夕づく日 入る山の端も嬉しからまし