葦垣に隙なくかかる蜘蛛のいの
ものむつかしく繁る我が恋
- 歌の意味
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葦の垣根にすき間なく張りめぐらされた蜘蛛の巣のように、なんともうっとうしく、繁り募る私の恋であることよ。
- 鑑賞
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巻第八 恋歌下 446
葦垣に隙間なくかかった蜘蛛の巣のように、何ともうっとうしく繁り募っていく自分の恋だ、と詠む歌である。ほどけないまま一面に広がる蜘蛛の巣に、もつれて晴れることのない恋心を重ねている。
巻第七の第三百五十一首、第三百八十六首にも蜘蛛が詠まれ、蜘蛛の糸に恋の思いを重ねる趣向が繰り返されている。
作者の「経信」は、源道方の子で、大納言に至った源経信である。桂大納言と呼ばれ、本集の撰者源俊頼の父にあたる。小倉百人一首にも歌が採られている。
初句「葦垣に」は、葦で編んだ垣根にの意である。上三句は四句の「ものむつかしく」を導く序詞となっている。
二句「隙なくかかる」は、すき間なく張りめぐらされているの意で、恋の思いが絶え間ないことを重ねている。
三句「蜘蛛のいの」は、蜘蛛の巣のの意で、「い」は蜘蛛の糸、巣をいう。
四句「ものむつかしく」は、なんとなくうっとうしくの意である。
結句「繁る我が恋」は、繁り募る私の恋の意で、体言止めで結んでいる。
あしがき:葦で編んだ垣根
くものい:蜘蛛の巣
ひま:すきま、絶え間
- 作者
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源経信
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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逢ふことは夢ばかりにてやみにしを さこそ見しかと人に語るな
- 次の歌
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押さふれど余る涙はもる山の なげきに落つる雫なりけり