我が恋の思ふばかりの色に出でば
言はでも人に見えましものを
- 歌の意味
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私の恋が、思っているほどに色に表れるものならば、言葉にしなくてもあの人に見てとれるだろうに。
- 鑑賞
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巻第八 恋歌下 450
自分の恋が、思っている深さのままに色となって表れるものならば、口に出して言わなくても、あの人にわかってもらえるだろうに、と詠む歌である。思いを打ち明けられないもどかしさを、反実仮想によって表している。
本巻の第四百四十四首は、色に見えない心は抑えられても涙は忍べないと詠んでおり、本歌は逆に、思いが色に出ないことをもどかしく思う点で、対をなしている。
初句「我が恋の」は、私の恋がの意である。
二句「思ふばかりの」は、思っているほどのの意で、副助詞「ばかり」は程度を表す。
三句「色に出でば」は、表に表れるならばの意で、未然形に接続助詞「ば」が付いた仮定条件を表す。
四句「言はでも人に」は、言わなくてもあの人にの意で、打消の接続助詞「で」を用いる。
結句「見えましものを」は、見えるだろうにの意で、反実仮想の「まし」に逆接の終助詞「ものを」が付き、三句の「出でば」と呼応している。
いろにいづ:思いが表情や様子に表れる
- 出典
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金葉和歌集
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かやぶきのこや忘らるるつまならむ ひさしく人の音づれもせぬ
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ほととぎす雲居のよそになりしかば 我ぞなごりの空になかれし