水の面に降る白雪のかたもなく
消えやしなまし人のつらさに
- 歌の意味
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水面に降る白雪が跡形もなく消えるように、いっそ跡形もなく消えてしまおうか。あの人のつれなさのために。
- 鑑賞
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巻第八 恋歌下 452
水面に降る白雪が跡形もなく消えるように、あの人のつれなさに耐えかねて、自分もいっそ消えてしまおうか、と詠む歌である。降るそばから消えていく雪に、恋の苦しみから消え入りたい思いを重ねている。
初句「水の面に」は、水面にの意で、上二句は三句の「かたもなく」を導く序詞となっている。
二句「降る白雪の」は、降る白雪がの意で、水に落ちるとすぐに消えることをいう。
三句「かたもなく」は、跡形もなくの意である。
四句「消えやしなまし」は、消えてしまおうかの意で、係助詞「や」、完了の「ぬ」の未然形「な」、ためらいの意志を表す「まし」を用いる。ここで句切れとなる四句切れの歌である。
結句「人のつらさに」は、あの人の薄情さのためにの意で、倒置により四句の「消え」の理由を示している。
かた:あと、形跡
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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ほととぎす雲居のよそになりしかば 我ぞなごりの空になかれし
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待つ人の大空渡る月ならば 濡るる袂に影は見てまし