君こそは一夜めぐりの神と聞け
何逢ふことの方違ふらむ
- 歌の意味
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あなたこそは、一晩で方々をめぐる神だと聞いている。それなのに、どうして私と逢うことには、方違えをするように避けるのだろうか。
- 鑑賞
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巻第八 恋歌下 479
あなたこそは一夜で方々をめぐる神のように、方々の女のもとを渡り歩くと聞いているのに、なぜ私と逢うことだけは方違えをするように避けるのだろう、と詠む歌である。陰陽道の神や方違えを持ち出し、浮気な男への恨みを機知に包んでいる。
本巻の第四百六十七首、第五百八首と同じく、神に寄せて恋を詠む歌である。
初句「君こそは」は、あなたこそはの意で、係助詞「こそ」は三句の「聞け」と係り結びをなしている。
二句「一夜めぐりの」は、一晩で方々をめぐるの意で、陰陽道で一夜のうちに各方角をめぐるとされる神をいう。
三句「神と聞け」は、神だと聞いているの意で、已然形「聞け」で初句の「こそ」を受け、逆接的に下の句へ続いている。
四句「何逢ふことの」は、どうして逢うことのの意である。
結句「方違ふらむ」は、方角が悪いとして避けるのだろうかの意で、「方違ふ」は凶の方角を避けて別の方角を経て行く方違えをいう。現在推量の「らむ」を用いる。
ひとよめぐりのかみ:陰陽道で一夜のうちに各方角をめぐるとされる神
かたたがふ:凶の方角を避け、別の方角を経て行く
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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