あふみてふ名はたかしまと聞こゆれど
いづらはここにくるもとの里
- 歌の意味
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逢う身に通じる近江という名は、高島のように高く聞こえているけれども、どこにあるのだろうか、あなたがここに来るという、くるもとの里は。
- 鑑賞
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巻第八 恋歌下 496
近江は「逢ふ身」に通じる名として高く聞こえ、高島という地名も知られているが、あなたがここに来るという「くるもと」の里は、いったいどこにあるのか、と詠む歌である。近江の地名を連ねた掛詞で、名ばかりで訪れのない相手を恨んでいる。
初句「あふみてふ」の「あふみ」は、恋人に「逢ふ身」の意と、国名の「近江」とを掛けており、平仮名のままとした。「てふ」は「といふ」のつづまった形である。
二句「名はたかしまと」の「たかしま」は、名が「高し」の意と、近江の地名の「高島」とを掛けており、平仮名のままとした。
三句「聞こゆれど」は、聞こえているけれどもの意で、逆接の接続助詞「ど」を用いる。
四句「いづらはここに」は、どこにあるのか、ここにの意で、「いづら」は所在を問う語である。
結句「くるもとの里」の「くる」は、あなたがここに「来る」意と、近江の地名とされる「くるもと」とを掛けており、平仮名のままとした。体言止めで結んでいる。
あふみ:「逢ふ身」の意と、国名の「近江」を掛ける
たかしま:名が「高し」の意と、近江の地名の「高島」を掛ける
くるもと:「来る」意と、近江の地名とされる「くるもと」を掛ける
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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金葉和歌集
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